ニューラルネットワークに関する研究

概要

現在、深層学習(Deep Learning)の研究開発が盛んに行われており、多くの研究成果が報告されています。10年前には不可能と思われたソフトウェアを開発できるようになり、将来は、さらに知的で汎用的なソフトウェアを実現できるものと期待されています。 武田研究室においてもニューラルネットワークに関する研究開発を行っています。 また、強化学習や遺伝的アルゴリズムをニューラルネットワークと組み合わせることにより、人類が発見していないことを見つけられるプログラムの実現を目指しています。

ニューラルネットワークの汎化性能改善手法

多層ニューラルネットワークを用いることにより、画像や音声の内容を高い精度で識別することが可能となります。一方、多層ニューラルネットワークは容易に過学習状態に陥ることも知られており、ニューラルネットワークの性能を改善するためには汎化性能の向上が必要不可欠です。そこで、武田研究室では、高い汎化性能を発揮するニューラルネットワークの構造について研究しています。特に、アンサンブル学習と同様の効果が発生するニューラルネットワークの構造を研究することにより、的確に学習データの特徴を把握する高性能なニューラルネットワークの実現を目指しています。

従来手法よりも高い性能を発揮するニューラルネットワーク「SkipResNet」

この研究に関する助成

  1. グリッドニューラルネットワークを用いた小規模データセットのための画像分類手法. 日本学術振興会, 科学研究費補助金, 基盤研究(C), 2020年~2022年.

発表論文

  1. 武田 敦志. “GridNet: アンサンブル学習に着目した画像認識のための畳み込みニューラルネットワーク.” 第16回情報科学技術フォーラム(FIT2017)講演論文集, 2017. (船井ベストペーパー賞受賞)
  2. 武田 敦志, “グリッド構造を用いた画像分類のための多層畳み込みニューラルネットワーク,” 電子情報通信学会論文誌D, Vol.J101-D, No.11, pp.1482-1493, 2018(FIT2017推薦論文).
  3. 佐藤 佑樹, 武田 敦志, “多声音楽の演奏楽器を認識するための畳み込みニューラルネットワーク,” 情報処理学会論文誌, vol.61, no.3, pp.718-725, 2020.

受賞

  1. 船井ベストペーパー賞(情報処理学会・電子情報通信学会, 2017年)
  2. トーキン財団奨励賞(トーキン科学技術財団, 2022年)

強化学習とニューラルネットワークを用いたコンピュータ囲碁プログラム

2017年にDeepMindのコンピュータ囲碁プログラム「AlphaGo」が囲碁のトップ棋士に勝利し、人類よりも強いコンピュータ囲碁やコンピュータ将棋のプログラムが開発されました。現在では、囲碁や将棋のトップ棋士であっても、コンピュータプログラムを使って囲碁や将棋について解析しています。これは、現在のコンピュータ囲碁やコンピュータ将棋のプログラムは、人類よりも正確に形成判断を行い、人類が見落としていた手筋を提示できるようになったためです。そこで、武田研究室では、強化学習とニューラルネットワークを組み合わせた手法を用いることにより、人類よりも強いだけではなく、人類が気づかなかった戦略や戦術を見つけ出すプログラムを開発しています。また、囲碁や将棋だけではなく、麻雀やポーカーなどの不完全情報ゲーム(相手の状況が分からないゲーム)やロボット制御などの実用的な課題にも挑戦しています。

コンピュータ囲碁プログラム「Maru」

大会等の結果

  • 第10回 UEC杯(2017):14位
  • 第1回 AI竜星戦(2017):10位
  • 第2回 AI竜星戦(2018):8位
  • 第11回 UEC杯(2019):6位