ニューラルネットワークに関する研究

概要

現在、深層学習(Deep Learning)の研究開発が盛んに行われており、多くの研究成果が報告されています。10年前には不可能と思われたソフトウェアを開発できるようになり、将来は、さらに知的で汎用的なソフトウェアを実現できるものと期待されています。 武田研究室においてもニューラルネットワークに関する研究開発を行っています。 また、強化学習や遺伝的アルゴリズムをニューラルネットワークと組み合わせることにより、人類が発見していないことを見つけられるプログラムの実現を目指しています。

ニューラルネットワークの汎化性能改善手法

多層ニューラルネットワークを用いることにより、画像や音声の内容を高い精度で識別することが可能となります。一方、多層ニューラルネットワークは容易に過学習状態に陥ることも知られており、ニューラルネットワークの識別性能を改善するためには汎化性能の向上が必要不可欠です。そこで、武田研究室では、高い汎化性能を発揮するニューラルネットワークの構造について研究しています。これまでの研究により、グリッド構造によって構成されたニューラルネットワーク「SwGridNet」が高い汎化性能を発揮することを明らかにしました。また、ニューラルネットワークの特定の部分にノイズを発生させることでも、そのニューラルネットワークの汎化性能を向上できることを発見しました。これらの手法を用いたニューラルネットワークは発表当時(2018年)の世界最高水準の画像認識・音声認識性能を発揮しています。

グリッド構造を持つニューラルネットワーク「SwGridNet」

発表論文

  1. 武田 敦志. “GridNet: アンサンブル学習に着目した画像認識のための畳み込みニューラルネットワーク.” 第16回情報科学技術フォーラム(FIT2017)講演論文集, 2017. (船井ベストペーパー賞受賞)
  2. 武田 敦志, “グリッド構造を用いた画像分類のための多層畳み込みニューラルネットワーク,” 電子情報通信学会論文誌D, Vol.J101-D, No.11, pp.1482-1493, 2018(FIT2017推薦論文).
  3. 佐藤 佑樹, 武田 敦志, “ニューラルネットワークを用いた音楽データの楽器分類手法,” 情報処理学会東北支部研究会, 2018(情報処理学会東北支部奨励賞受賞).

強化学習とニューラルネットワークを用いたコンピュータ囲碁プログラム

2017年にDeepMindのコンピュータ囲碁プログラム「AlphaGo」が囲碁のトップ棋士に勝利し、現在では、コンピュータ囲碁のプログラムは人類よりも強いと言われています。人類よりも強い囲碁プログラムを実現したことで、この研究開発は最終的な目標を達成したという見方もあります。しかし、私達はこの分野の課題は解決されていないと考えています。現在、人類よりも強い囲碁プログラムの開発には成功しましたが、それらのプログラムを「どのように人類の役に立てるか」については分かっていません。そこで、武田研究室では、人類よりも強いだけではなく、人類によって有益なコンピュータ囲碁プログラムの研究を行っています。具体的には、強化学習とニューラルネットワークを組み合わせた手法を用いることにより、人類が気づかなかった戦略や戦術を見つけ出すプログラムを開発しています。

コンピュータ囲碁プログラム「Maru」

大会等の結果

  • 第10回 UEC杯(2017):14位
  • 第1回 AI竜星戦(2017):10位
  • 第2回 AI竜星戦(2018):8位